最近、6年前のアイドルにハマった当時のことを突然思い返していた。
あれ、こんなに恥ずかしかったっけ?
久しぶりに見るライブには違和感だらけの空間が広がっていた。
うりゃおいとかめっちゃ寒いし、アイドルの煽りも普通に寒い。「あ~~誰々~」というコールに体がぶるぶるする。
そういえば初めて聞いたときもめっちゃ寒かったっけ。
当時はこんなに恥ずかしいことでも熱中できたな。
~挫折~
小さい頃は悪口ばっかり言ってた。人を傷つけるようなことも。それでもなんとか笑いに変えることができてたから生きていけた。
でもあるとき気づいたのは、ただコミュニケーションが苦手だったということ。すこし大人になって自分のしていたことに気づくと何もできなくなった。
悪口以外にコミュニケーションの取り方を知らなくて、すぐに大人しくなっていった。そうすると周りのいろんな声が聞こえた気がした。
逆に悪口を言われることには慣れてなかったから、初めて言われたときにはこんなに怖いもんなんだなと思った。
それからはとにかく周りの目線ばかり気にしていた。
自分で言うのもどうかとおもうけど、顔だけはよかったから入学するといつも注目を浴びてた。先輩からもカッコいいとか可愛いって言われてたし、初めはちやほやされてた。
初めは嬉しかったし、よかったけど、だんだん辛くなった。
注目が集まることが怖くて、いつも静かにしてたら、いつの間にか嫌われてることもあった。友達ができるのもいつもゆっくりだったから、「あいついつも一人だよね」なんて言われてた。
はじめ好意をもってくれていた人でもすぐに敵意をもって離れていってしまう。僕は何もしてないのに。
周りの人の態度が変わることが辛くてそのたびに裏切られたと思ったし、誰も信じられなくなった。
周囲が持つ理想と何もできない自分とのギャップが埋まらなくて、いつも何も行動できない負の連鎖だった。
~転機~
そんな感じで周りの目線を気にしすぎた学生時代を送っていたけれど、
そんなどん底のときでもアイドルはいつも笑顔でいてくれたし裏切らなかった。
だから初めて見た日からアイドルをどんどん好きになっていった。
学校でどんなに辛くても帰って自分の部屋に篭ってアイドルを見ているだけで、それだけで頑張れた。
周りの目をいつも気にしていた僕には、これが世間からどんな目で見られることかなんてわかってたし、これに対する目線なんていつも痛いほど感じてた。
でもその時の自分にはそれにすがることしかできなかったから、アイドルを好きになる恥ずかしさなんてすぐに受け入れることができた。受け入れるしかなかった。
とにかく頼れる「なにか」が欲しかった。だからいつも誰にも言わずに隠れながら見てた。初めはそれだけでよかった。
でも次第にこの周りの目線を気にするということがアイドルについても邪魔をしはじめた。
アイドルという居場所すらもふさいで来ようとする人たちがいた。
せっかく見つけた場所なのに。この場所しかないのに。
ここでも僕は嫌われ者でいなくちゃいけないのか?
なんでアイドルオタクは馬鹿にされるんだろう?
アイドルの良さもわからないのに否定ばかりする人たちがすごく嫌だった。
好きなことを堂々と言えないことに違和感を感じていたし、
なによりアイドルを否定されてしまったら自分には何も残らないと思った。
だから自然とそんな声にも耳を傾けてしまうようになった。
怖くて言えなかったけれど、いつも受け入れてほしかったし分かってほしかった。
心の支えだったアイドルが僕のせいでバカにされてるんだとしたら、変えなきゃいけないと思った。
僕のためにも。アイドルのためにも。オタクのためにも。
~成長~
こんな世界を変えたい思って気づいたのは、今までの自分がなにも行動してこなかったということだった。
あのときもただ辛さがあるからそれでごまかしてたのかもしれない。静かにクラスにいただけで現状を変える努力なんてしなかった。
イメージを変えて欲しいと願うのに、まず自身がこの現状を受け止められていなかった。自分じゃなくて周りが悪いと。周りのせいにばかりしてたのかもしれない。
でもそうやっていつも行動してこなかった自分に気づいたとき、
すべてを受け止めることができたし、全部ぶちまけてしまおうと思うことができた。
だから今こうして勇気を振り絞って書き出してみる。
たくさんの人を敵に回してしまうかも知れないし、怖くて仕方ないけど、なによりも自分のためにやるしかない。もう悲しい思いもしたくない。
どんなにバカにされても諦めないし絶対に変えてやる。
~未来~
今度はなにも違和感を持たない世界でアイドルと会ってみたい。
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