24歳童貞のアイドルオタクが1人で 熱海秘宝館 に行った話

童貞のアイドルオタクが 熱海秘宝館 に潜入したった

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高校生のときから楽しみも感動もすべて画面の中にあった。

部活も勉強も精一杯やったけど、なにより人間関係が苦手だった。部活を一生懸命やることでやっと自分を表現できる人だから、クラスの友達はなかなかできなかった。部活の優しい友達がたまに気づいて話しかけてくれるくらいで、自分から話しかけることはしなかった。そこで楽しみにしていたのが画面の中のアイドルである。楽しさ、優しさ、尊敬、悲しさ。アイドルはすべての感情をくれた。

 

学校のみんなはすこし納得がいかないと露骨に嫌な顔をする。偏見があたりまえの世界に生きているみんなは、誰にでも優しいアイドルをのことをバカにした。「心の中ではオタクをバカにしてるんだろ」って。だけど口に出さないのなら、まだそう思っていない可能性はある。手の平と甲の間にある100円玉は表か裏か分からない。「ほんとうに優しい人なのかもしれない」そんな裏切ることない優しさを見せてくれるアイドルに出会った瞬間、すこしのことで他人を蔑む現実などクソだなと思った。そこから人と会話することをやめてしまった。会話する意味がないと思った。

 

アイドルを見てきて得たものはたくさんあるし、だからこうして文章を書いている。でも学生時代に失ったものが大きいことを24歳になって働く今、ひしひしと感じている。学生時代から10年もかかったけど、アイドルに元気をもらいやっと前を向くことができた。ここで自分の殻を破るためにもなにか行動がしたかった。

 

そこで選んだのが熱海秘宝館である。ブロガーといえば熱海秘宝館に行くイメージがあるのは私だけだろうか?自分の意志で決めて行動する。熱海秘宝館は殻を破るにはちょうどいい場所だと思った。自分の中の世界がもっと広がるんじゃないかって。それにエロについても画面の中の知識しか知らないし。

 

熱海秘宝館のホームページを見るとこんな説明があった。

熱海秘宝館 夢のベール

「夢のベールを開けるのはあなた」

 

いままで殻に閉じこもっていた自分に対して言われている気がした。自分を変えるのはきっと自分自身なのだ。(方向性をきっと間違えてる)

熱海秘宝館の公式動画を見ると、秘宝館がどういうものか8割がた理解できた。女性の声と音楽が官能的で神秘的だった。

 

熱海駅と熱海港。気温はちょうど良かったけれど、日差しが焼けそうに強かった。

熱海秘宝館 ロープウェイ 熱海秘宝館 看板

 

ロープウェイ乗り場とロープウェイからの景色。

 

熱海には旅行客がたくさんいたけど、1人で来ていたのはたぶん私だけだった。”世の中のみんなには”不要不急の外出を控えてほしい。世の中から隔離された不幸なオタクの1人旅と、家族・友人がいる幸せな人達の旅のどちらが必要かといえば、前者に決まってる。10年間孤独に生きてきたオタクが3連休に外出しないこと、それは死を意味する。それに世の中のみんなは私たちオタクを一般人と差別するのだから、つまり国民じゃないオタクは不要不急の外出を守る理由などない。とバスの中で1人さみしかったのでひねくれてみた。

熱海秘宝館 入り口

 

ロープウェイに乗ってから10分くらいで入り口についた。

秘宝館とは・・・

秘宝とは…大切にして他人には見せない。秘蔵の宝物。コトバンク

のことなので、残念ながら館内の写真を撮ることはできなかった。もし秘宝が公開されていたとしたら、楽しみがなくなってしまったと思う。先人の来客者たちがルールを守ってきたからこそ秘宝館は秘宝であり続けられるのだ。興味がある方はぜひ足を運んでみてほしい。(入口のみ撮影可能)

ヌードの人魚…

アレを模した亀…

 

館内は古い時代を和洋折衷したテイストだった。

入り口を進むと風と暗さと音がおどかしてきて若干怖かった。でも奥に進むにつれてだんだんと慣れていく。

  • 巨大なアレの石像がある神社。
  • 仕掛けのあと出てくるエロおみくじ。
  • 大量の春画。
  • 48種類ぐらいの人形。
  • 絹製のコン〇ーム。
  • クジラのアレが大きすぎる。2mぐらい?
  • エロの短編動画。
  • 鏡越しにヌードの美容師。
  • AVみたいな浦島太郎。
  • リアルドール。本当の人間みたいでけっこうエロい。
  • 3Dエロ一寸法師。

 

進むにつれてだんだん人が増え、混んできた。

 

「ヤバい、ヤバい!」と大声ではしゃぐ男性。「へー。エッチじゃん。」と平静をよそおう女性。一言も発さないぼっちのオタク。私はこの中で確実に浮いている。

穴(吉)?

おみくじは女性のお尻がチラリするギミックを経て出てくるのだけど、大声でリアクションする男性達のあとに並んでしまったので、ノーリアクションでおみくじする私を後ろに並ぶ人達がどう思ったのかとても気になる。一人できてるよと、みんなの視線が痛かった。それでも負けない。

 

 

私は今回この旅をとても真剣に考えている。しかし周りのみんなはどこか半ニヤケだ。熱心に展示物を見ていると不審な目で見られる。こういう場所にいるまじめなヤツほど怪しがられるものだ。

ここにいる人たちは熱海秘宝館を”自分から”純粋に楽しみに来ているはずなのに、どこか「だるいわ」という雰囲気を出したり、一歩引いて見たりすることで、自分がこんなエッチな場所に来てしまった、自分はエッチな人間なんだという羞恥心をまぎらわそうとしているのが私にはわかる。そういうのは逆に寒い。

学生時代によくいた、カッコつけて体育を全力でやらない男子みたいな寒さ。その競技の部活に入っててホントは上手なはずなのに。もしくは合唱コンクールの練習をちゃんとやらない男子みたいな寒さ。いやいやだとしても自分から朝練に参加したんだから、ちゃんとやったほうがいいと思う。

 

 

周りのみんなが恥ずかしがっていることに気づいていたから、私は強気で居れた。強靭な精神力と集中力で1つ1つの仕掛けに取り組んでいく。

 

それなのに出口付近になって焦りだしたのは、特になにも感想が生まれてこないことだった。「どうしよう…マジでなにも得るものがない。」逆走しようかなとも思ったけど、周り人の迷惑になるかもしれないし、何も浮かんでこなさそうだったので、素直に館をあとにした。

 

 

仕方なく出口に向かうと、ロープウェイを待っている客に「兄ちゃん流石だな、やるな」的なことを言われた。そういえば、館内でも通りすぎた熟年夫婦に笑われたし、仕組みが作動するのを待っているところを女性グループにも笑われた。

グループ客の寒いところは、私は相方が来たいと言ったから熱海秘宝館に来たんだというテイで、自分のエロを相方に押し付けようとするところだ。

そしてぼっちの客が来たら、あいつは1人であれだけの量のエロを背負っているぞと、笑う。

 

 

あなたたちがエロいことはお見通しだし、1人だろうが2人だろうが本質的には変わらない。むしろ友達にエロを押し付けるほうが性格が悪いんじゃないかと思う。自分1人ではこの熱海秘宝館ほどの強大なエロは背負えないと器の小ささを言っているようなものだ。

私は受け止めてみせた。その時点で私の勝ち。1人で熱海秘宝館に来る度胸があるのはあの中で私だけ。1人であの量のエロを受け止める度量があるのは私だけ。

 

 

あの時(学生時代)と変わらない大人たちがいる。 

自分の立場を守るために他人を陥れ、なにか違和感を感じるとバカにする。

 

あの頃からみんなにどれだけ差をつけられたのか、もう二度と追いつけないと思っていた。

でも今感じるのは、自分が世の中からそこまで大きく遅れをとっているわけじゃないということ。

 

あの頃と変わらない大人達がいることに安心しながら、1人でこの量のエロを背負った自分にすこし自信がついていた。

熱海秘宝館は童貞のオタクが自信をつけるのに最適な場所かもしれない。

 

 

美味しいお魚も食べました。

 

 

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